坂口昌明氏について
2007年8月 「みちのくの詩学」(未知谷)
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坂口昌明氏は、独特で緻密な文体をもつ文芸評論家であり、
音楽に対しての造詣も極めて深い詩人である。
小山正孝の詩業について、最大の理解者・研究者でもある。
「一詩人の追求-小山正孝氏の場合」
この本は、詩人・小山正孝を知る上で欠かすことの出来ない著作である。
坂口昌明氏の略歴および、著述は、次の通りである。
坂口昌明氏の略歴および著述 |
1933年6月 東京都目黒区に生まれる。 大田区雪ヶ谷に育つ。 1944年から48年にかけ長野県埴科郡で疎開生活 早稲田大学大学院文学研究科修士課程中退。 日本民俗学会会員、日本18世紀学会会員 1957-65年 《山の樹》同人。
以後雑誌記者、新聞記者、出版社勤務を経て、1990年以降文筆活動に入る。 著書 *詩集『旅する椅子』 (思潮社、1965年) *『一詩人の追求-小山正孝氏の場合』(假山荘、1987年) *『モーツァルトの現在』(共著・岩波書店、1991年11月) 論文 *「爆発したレモンー梶井基次郎頌」(三田文学、1969年10月号) *「回想の津軽三味線」(帖面、第55号、1975年10月) *「かくて海村へ(村 次郎論)」(朔、60号、1977年10月) *「海村余韻(村 次郎論)」(朔、68号、1979年1月) *「小山弘一郎略年譜」(帖面、第57号、1979年4月) *「旅を旅する」(『小山正孝詩集』解説、思潮社、1991年6月) *「『魔笛』の記号学」(文学、特集〈モーツァルトを読む〉、1991年秋号) *「煙草の火一『斎藤吉彦全集に思う」(文学界、1991年12月号) *「民俗学の若き前衛-斎藤吉彦再考」上・中・下 *「日本民俗学異聞-斎藤吉彦における伝統主義の運命」 *「『魔笛』三人童子淵源考」 (1991年国際モーツァルト・シンポジウム報告、 *「燈籠夢一『西川寧作品1976-1989』」 *「西風の見たもの-真珠の心性史のための前奏曲」 *「宮澤清六氏の朗読法をめぐって」(文学、1996年冬号) *「津軽方言詩の系譜」 *「海の抛物線-村次郎1915-1997」(朔、137号、1998年5月) *「閃光の津軽一工藤徳二ヘのオマージュ」 *「民俗の詩学に向けて-地方主義・日本音数律論・原日本考」 *「『日本音数律論』余話-一戸謙三への追憶のために」 *「斎藤吉彦著『上磯風聞志』解題」(緑の笛豆本の会、2001年3月) *「ヴェルサイユ逍遥記」(朔、146-149号、2001年7月一2002年6月) *「上総英郎へのオマージュ」
*「鷹觜神父訳・ミケランジェロ『リーメ』 私観」
*「夕映えの潮のきらめき」(プフィッツナー:五つのピアノ曲op.47、 *「しのびごと 追悼・小山正孝」(現代詩手帖、2003年2月号) *「谿をつたって豊饒の野へ、河口ヘ-下山一二三の音楽とその軌跡」 *「諷誦-感泣亭の方へ」(朔、151号、2003年5月) *「津軽方言詩誕生縁起」(北方文芸、別冊第7号、2003年6月) *「みちのくの詩人たち」(三田文学、第74号、2003年8月) *「死生観に新たな境地-小笠原茂介詩集・夜明けまえのスタートライン」 *「編者贅言」(小山正孝著『感泣旅行覚え書』、潮流社、2004年6月) *「安利麻慎編・詩集 空無集」(東奥日報、2004年9月9日) *「続みちのくの詩人たち」(三田文学、第79号、2004年11月) *「編者識」(小山正孝著『詩人薄命』、潮流社、2004年12月) *「一戸謙三-初期詩篇から見た実像」(朔、155号2005年1月) *「齋藤吉彦、人生かけた恋の軌跡」(東奥日報、2005年1月19日) *「小山正孝と紙漉町」(弘前市立図書館報、290号、2005年3月) *「九人目の王」(立原道造記念館報、第33号、2005年3月) *「一戸謙三における鏡のモチーフ」(朔、156号、2005年6月) *「ソネット管見」(小山正孝著『未刊ソネット集』、潮流社、2005年7月) *「一戸謙三訳近代ドイツ詩抄」(朔、157~158号、2005年11月~2006年5月) *「編者識」(小山正孝著『稚兒ヶ淵』、潮流社、2005年12月) *「一戸謙三 若き日の恋」(陸奥新報2006年2月7日)
*「邂逅への美しい答礼-小野正文著・太宰治をどう読むか」 *「福士幸次郎 ご不自由夫人との別れ」(弘前ペンクラブ・ニュース、2006年3月) *「弥三郎節のミステリーを解く」 *「追憶帖礼讃」(朔、159号、2006年11月)
*「幻想の秩序-一戸謙三詩における日本的シュルレアリスム」
*「存在論的詩法の創意-石黒英一詩集・道しるべ」
*「一隅を照らす統計の詩学-北嶋一夫・詩とエッセー」
*「不在が映す生の余韻-小笠原茂介詩集・青池幻想」
*「一戸謙三詩再考」
*「不滅の声は再び輝く-工藤正廣・秋田雨雀気候 1905~1908」
*「岩木山奇談集 安寿の影を追って」
詩 *「出埃及記」(現代詩手帖、1965年10月号) *「月光に花ひらく吹上の」(朔、第134号、1998年5月) *「びやぼん節」(ぼえとりくす、第29号、2003年8月)
*「十三道ノスタルヒアス」 *「おや、聖なる春は香気を失った」(感泣亭秋報一、2006年11月) *「暗門」「弁天森 砂子瀨物語の主題による変奏」(北奥気圏、4号、2008年) *「挽歌」「ずっこう橋」(ヴェガ、創刊号、2008年9月)
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